よもぎいろ − 蓬色


香り深きよもぎ葉の色


ひな祭りのお菓子といえば
「ひちぎり」です。
ちぎったお菓子は、なんとも大胆ですが
もとをたどっていくと宮中の儀式に用いられた
お菓子に由来するのだそう。

このお菓子の台に見えるのが、よもぎ葉です。
草の香りは、古くはけがれを払うとされ
お餅に入れて食されたといいます。

お餅に入れるのは
よもぎでも新芽のやわらかいもの。
それは草木染めにもいえるようです。

昨年たまたま目にとまって求めたストールが
よもぎで染めたものでした。
淡く透明感のある若緑色は
芽吹いたばかりのよもぎを摘みとって、染めたものだそう。
香りはしませんが、その色を見ているだけで
すがすがしい気分になってきます。

いつ身につけようか
そろそろ春待ちの気分です。



【蓬色】
 
成長した蓬の葉の色。新芽より少し濃い色みにな
ります。かさねの色目にも蓬があり、表が薄萌黄、
裏が濃萌黄。あるいは、白と萌黄をかさねる場合
もあります。色として身につけるのは夏の時期で
すが、言葉のうえでは蓬は3月の季語になります。





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