さわらびいろ − 早蕨色


野山にもゆる山菜の色


山菜採りにでかけても
子どもの頃、すぐに駆けよっていたのは
くるんとした新芽を綿毛で覆った
ゼンマイのほう。

ワラビはすらりとした姿が
どことなく大人びていて
その先の、もさもさとした食感も
子どもには理解しがたい味でした。

それが、お菓子となると
「早わらび」として語感もさわやかに
もゆる春を知らせます。

いまになってみると
あの、もさもさとした芽は
まるで赤ちゃんが
むすんだ手をひらくときのよう。

早わらびの愛らしさに
ようやく気づいたこの頃です。



【早蕨色】
 
春の野にもえでた早蕨のように、黒と茶が入っ
た渋みのある緑です。 かさねの色目にも「早
蕨」があり、新芽の部分を紫に、茎の部分を青
(現在の緑)に見たてています。この装いは三月
のものですが、室町時代にはすでに着る人が少
なくなっていた色とも伝えられています。




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