えびいろ − 葡萄色


山ぶどうの熟れどきの色


記憶が薄らぐように
忘れられてゆくものがあります。
この色名も、そのひとつ。

「葡萄」と書いて「えび」と読みます。
ぶどう色でもなく、海老色でもない、えび色。

古くは、山ぶどうを
えびかずらと呼んだことから
この色名は、山ぶどうの熟した実に似た
色のこととされています。

ぶどうの実りといえば秋ですが
かさねの色目の「葡萄染(えびぞめ)」は
四季を通じて身につけられる色。

実はこの色、光源氏が遅咲きの桜のころ
花の宴で身につけた色でもあります。
桜にえび色が際立ったであろう
その情景を思わせる色合わせを
「夜桜」のお菓子に見つけました。



【葡萄色】
 
黒みをおびた深い赤紫色。平安時代から王朝の
人々に愛された色で、「深葡萄」「浅葡萄」と
いった濃い色、薄い色など種類もありました。
明治時代には、茶がかった赤紫の葡萄茶が女学
生のはかまの色として一般化。葡萄茶は、早稲
田大学のスクールカラーにもなっています。




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