ときわみどり − 常磐緑
緑をたたえる常緑樹の色
旧暦にならっている和菓子屋さん
なのかもしれません。
新年に好まれる「松」になります。
鹿の子に見えるのは黒豆
そのなかにはお餅という
年初めを思い出させるお菓子です。
常磐木の代表といえば松になりますが
思い出されるのは、杉のこと。
宮城県に杉林で知られる、津山という町があります。
そこに嫁いでこられた方から聞いたお話です。
義父となるおじいちゃんに初めて会ったとき
杉林を案内されたといいます。
少しずつ植林し、育てあげた山を案内するのが
なによりもの楽しみだったから。
今では、杉の木よりも、花粉のことを
耳にすることが多くなりました。
時代は変わってしまったけれど
おじいちゃんの想いの深さを知っているから
変わらぬまま山を育てていきたいと話したお嫁さん。
想いも、色も、保ち続けるには
それだけ信念が必要になります。
平常心でいたいと思いつつ揺らぎの多い自分にとって
見習いたいところです。
【常磐緑】
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黄みをおびた深緑色。常緑樹の葉を表す色
には常磐色、千歳緑、老緑もあります。それ らは、常磐緑と同色とする説、別色とする説、 どちらもあります。似た色に松葉色がありま すが、こちらはくすんだ深緑色になります。 |