とりのこいろ − 鳥の子色
卵の殻のような淡い黄茶色
また雪になりそうです。
如月に入って芽吹いた「ゆきやなぎ」も
この寒さに驚いていることでしょう。
子どものころは
ふさふさとした銀の毛並みを
指先で整えてみたり、頬にあててみたり
飽きることなく遊んだものでした。
仙台でも広瀬川のほとりに
ねこやなぎが、あるとは知っていても
なかなか見に行けずにいます。
かえって、東京に出かけたときのほうが
緑を意識しているかもしれません。
ビルの谷間にある木々や
都心の大型ビジョンに映し出される新緑や水辺などに。
都心にいると緑を求め
自然が身近にあると街を求めてしまうものなのでしょう。
ほどよく街があり、ほどよく自然がある宮城県には
大型ビジョンもありますが
ときに、産まれたての卵のぬくもりを
感じることもあります。
だからかもしれません、ここに暮らしているのは。
【鳥の子色】
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鳥の卵でも、鶏卵の殻の色のことです。それも白
い卵ではなく、淡く黄茶がかったもの。このお菓 子の背景になっている色です。鳥の子紙といわれ る上質な和紙の色でもあります。かさねの色目に ある「氷重(こおりがさね)」は、鳥の子色と白 をかさねた上品な色あいで、冬に身につけられる 色です。 |