もものかさね − 桃のかさね


淡紅と萌葱の二色がさね


ころんとした姿が愛らしく
むくむくとあたたかそうなお菓子「初音」。

春の訪れを知らせるうぐいすの音を
初めて聞くことにちなんだものです。

春告鳥とも言われるうぐいすの声を
そろそろ聞きたいところだけれど
聞こえてくるのは、雪の知らせばかり。

今日も、ちらつく雪を窓から眺めては
屋内の桃の花に目を移して
色から暖をとっていました。

このところ冬ごもりで、
自分でも気がつくくらい、ころんとした顔に。

ちょっと自制しなければと思いつつ
桃の節句に向けて
ほんのり甘い花餅をつくろうかと思っていたりもして……。

花やおたふくなどをかたどった
素焼きの焼きもので形づくる花餅は
いただくのも楽しみ。

自制の日々は、またちょっと先延ばしになりそうです。



【桃のかさね】
 
桃をあらわすかさねの色目には、二色のものと、三色
のものがあります。今回紹介するのは、二色のほう。
桃の花をあらわす「淡紅」と、新芽をあらわす「萌黄」
による配色です。ちなみに三色のほうは、雪をあらわ
す「白」をはさみます。三色の組み合わせは、ひし餅
の配色を想像すると、わかりやすいかもしれません。





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