おいたけいろ − 老竹色
くすんだ灰みの緑
いまを盛りと咲いている萩を表した
「こぼれ萩」です。
仙台市の花が、萩で
宮城県の花は、宮城野萩。
通りの愛称にも宮城野萩がつけられているほど
ゆかりのある花です。
文楽の演目にも
思わず涙してしまう
伊達家のお家騒動をもとにした
「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」がありました。
いつになく萩の花が気になっていたせいか
今年は、ここにも、あそこにも、といった具合。
小さな花が群れるように
こぼれるように咲く姿は風情があり
古くから数多く歌に詠まれてきたのも
わかる気がします。
その情景をうつした、このお菓子。
渋みのある抑えた色みが、心にとまりました。
【老竹色】
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くすんで灰色がかった緑色。竹の成長にあわせ
て、明るい緑の若竹色、青みの緑の青竹色、灰 みの緑の老竹色、黒みの茶の煤竹色となります。 これらの色は、どれも江戸以降に生まれたもの。 老竹色は大正ごろ生まれたとする説もあります。 |