からしいろ − 芥子色


からしのくすんだ黄


さわさわと揺れる「すすき」。
そのぴりりとした辛みの色をやわらげるように
「うさぎ」を並べました。

食べものでいえば
辛いものは、けっこう好きなほうですが
その辛みにも得手、不得手があります。

胡椒や唐辛子は多いくらいがちょうど良く
わさびはほどほど、からしは少なめ、というように。
年を重ねてますます好ましく感じる辛みもあります。
そのひとつが、山椒。

子どものころは、無くても構わず
むしろ、あっても使わなかったくらい。
それがいまでは、無いとものたりなく感じてしまいます。
辛みより、あの香りが癖になるのかもしれませんが。

そして、いつも
ひとすくい、ふたすくい
振りかけるたび思うのです
小粒でぴりりと辛い
そんな人になりたいものだ、と。




【芥子色】
 
渋みのある黄色。からし菜の種を粉末にして練
った、香辛料の色をいいます。からし菜は春に
黄色い花を咲かせますが、この色は香辛料とな
ってからの色。古くから料理に使われていたか
らしも、色名となったのは明治以降のようです。




「秋」の一覧へ戻る <<……>> 次の記事へ進む





TopBlogMailLink
Copyright (C) 2009 Miki Otani. All Rights Reserved.