うすがき − 薄柿


柿渋の赤みがかった渋色


明るめの色を身につけるほうではないので
小物だけでも少し色みのあるものをと求めたのが
この色みの財布でした。

だからでしょうか。
このお菓子を見たときも
すぐに、これと手にしていました。

「木枯し」という銘は
冷え性の身にとっては目にしただけでも
寒々とした感じを覚えますが
じっと見つめてしまったのは
この色だったからです。

西日本から仙台に移り住んだとき
家族や親戚から、よく尋ねられました。
仙台は、どれほど寒く、どんなに雪が積もるのか、と。
でも実際は、島根の実家のほうが
しんしんとくる寒さで、雪も積もります。

仙台の海風の冷たさをいう人もいますが
なんとなく、吹きすさぶというより、やや穏やかな感じ。
ちょうど、この色のような印象です。




【薄柿色】
 
赤みのある淡い柿渋の色。柿渋とは、青い渋柿からと
った液を発酵させた、赤茶色の染料・塗料のこと。補
強や防水、防虫効果から、友禅染などの型紙にも塗ら
れています。色でいえば、柿色には二つあり、柿の実
の黄赤色と、柿渋による赤茶色をいう場合があります。
薄柿色は、柿渋による淡く渋い色になります。




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