こげちゃ − 焦茶


こげたような黒みの茶


ほっとする色と形の「宝柿」。
あんなに照りはえていた柿も
干し柿へと姿を変えてきました。

渋柿の皮をむき、枝を紐で結び、吊るしておけば
干し柿になるのだろうと思いはしますが
実際につくるとなると
きっと自分の不器用さに驚くことでしょう。

子どものころは、祖父が作っていました。
今のように果肉がとろりとしたものではなく
少々かための干し柿です。

白くふいた粉、子どものころはちょっと苦手でしたが
あれは、糖分によるもの。
柿霜(しそう)というのだそうです。
のどの痛みや口内炎にも効果があるとされ
江戸時代には、柿霜を集めて、大名に献上したのだとか。

そのような歴史を知ってのことでしょうか。
このお菓子のまわりにも、うっすら。
練りきりに粉をまぶしたものかと思ったら
ふんわりしたお餅でした。
寒さが増してきたせいでしょう。
お餅のお菓子もふえてきました。




【焦茶色】
 
黒みがかった茶色。こげたような色みをいいます。こ
のひと色だけでなく、濃い茶系すべてを焦茶というこ
ともあるため、神無月に紹介した檜皮色(ひわだいろ)
も焦茶のひとつといえるでしょう。焦茶は江戸時代に
生まれた色名で、東海道中膝栗毛にも登場します。




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