しろ − 白
雪のような白い色
街のクリスマスイルミネーションは
ひと月も前から始まっていましたが
師走に入って和菓子にもお目見えしました。
「クリスマス和三盆」です。
ひいらぎの葉の緑に、雪だるまの白。
白は無彩色で、色みがないと思われがちですが
白には、白の色があります。
数字のゼロが無ではなく“ゼロがある”のと同じように。
かつて、養老衣服令では
帝の色にも定められていました。
それは、練って真珠のように光沢のある絹の色だったとか。
黄みを帯びた臣下の白とは、異なっていたようです。
生絹も、和紙も、ほの温かい色み。
ものに完全な白はないといい、
その時代によっても
白のとらえ方に違いがあるといいます。
いまよりも昔は、もっと白に幅があったそう。
どのくらい白に揺れ幅があったのか
それも気になるところです。
【白色】
|
|
純白のような色。似た色に、胡粉色(ごふんいろ)や卯
花色(うのはないろ)があります。胡粉は、牡蠣の殻か らつくった白色の顔料で、その色は黄みの白。皐月の 項でも紹介した卯花色は、青みのある白になります。 降り積もった雪のことを白銀ともいいますが、白銀色 (しろがねいろ)は銀色と同じ色みです。 |