あおむらさき − 青紫
青みをおびた紫色
時間に追いかけられているとき
すっと救い上げ、解き放ってくれるのは
その日、その時にしか見ることのできない
花や葉の色、風のにおい。
いつもと変わらない道であっても
目にする光景は、そのたびに新鮮で
さわさわと新しい風が吹きぬけていくような
気持ちになります。
そんな気分にさせてくれる
もののひとつが、和のお菓子。
あっ今日はこんなお菓子に出会えた
もうこの季節がやってきたのだと
それまで頭をぐるぐると駆けめぐっていたことを
一瞬にして忘れさせてくれるのです。
ちょっと季節を忘れかけていた日々。
「あやめ」のお菓子が
いまの時季を教えてくれました。
【青紫】
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青みがちの紫色。このお菓子「あやめ」と同じ
色名をもつ「あやめいろ(菖蒲色)」もあります が、それはもう少し赤みがかった色。あやめ色 よりさらに赤みが増すと、杜若色(かきつばた いろ)になります。花の姿かたちが似ているだ けでなく、色までも等しく優雅な紫系統です。 |