あおに − 青丹
孔雀石より出でた岩緑青の色
仙台の広瀬川で7月1日より解禁された
アユ漁をあらわす「清流」です。
青丹という字から青みの色を思いがちですが
黄緑がかった色。
この川藻に近い色になります。
あをによし 奈良の都は 咲く花の
にほふが如く 今盛りなり
そう万葉集でうたわれた「あをに」も、青丹のこと。
青丹とは、孔雀石ともよばれるマラカイトから
つくられた岩緑青の色になります。
奈良の枕詞として用いられたのは
青丹がそのあたりで産出されたからとも
顔料にするために青丹を「馴らす」ことにちなんだからとも
言われています。
ですが、ここでは難しい話は抜きにして
広瀬川の流れを眺めるように
川藻とアユの涼やかさを
ゆっくり楽しむとしましょう。
【青丹】
|
|
くすんだ黄緑色。岩緑青の古名にあたります。
かさねの色目にも「青丹」があり、青の濃淡の 組み合わせで、四季を通じて着用されました。 ちなみに「丹」とは赤土のこと。青丹のほかに も、黄丹(おうに)といった黄赤色があります。 |