こおりいろ − 氷色


夏氷のように光沢ある白色


小石をぽんと落としたとき
水面に広がる波紋のような観世水。
動きのある意匠も涼しげな「水泉」です。

凍ったようにも見えるこの色は、氷色。
本来は冬の色になりますが
思い浮かんだのは
夏氷ともいう、かき氷のことです。

氷のかたまりをシャリシャリと削り
ふんわり盛った白雪の山。
さて、どのような色で染めましょう。

いちごに、抹茶、小豆など
その時々の気分で楽しみたいところです。
白に白をかさねた練乳がけも
よい色あわせだと思っていたら
それこそまさしく
かさねの色目にある<氷重>でした。

冴ゆる季節にその時季らしい色を
楽しむのもよいものですが
この暑さをしのぐ色にしても、よさそうです。




【氷色】
 
氷のような白い色。ひと色であらわすより、ふた色を
あわせた、かさねの色目で表現することが多い色です。
氷に関するかさねの色目には<氷>と<氷重>があり、
前者は白と白。後者は、かすかに黄がかった鳥ノ子色
(とりのこいろ)と白をかさねた色になります。




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